登山 富良野岳~上ホロカメットク山 1泊2日 ソロ縦走
2016年 05月 31日
初めて宿泊を伴う1泊2日の山行ということで、とっても楽しみにしていた登山。
全てのテン泊装備をまとめたザックは18kgになり、先週の13kgから5kg増えただけで
予想以上に体力を消耗し、言い換えると良いトレーニングにもなりました。
初日は晴天で気温も高めだったので、スタート時はアウター無しでも快適。
中央左側の噴煙が上がっているのが安政火口。
ここを過ぎた辺りから残雪の踏み抜きが多発し、
また急傾斜のトラバースが続くルートで慎重に進みました。
長い雪渓。
富良野岳分岐。
ここを右手側の富良野岳方面に進むと木道階段。
そしてそれを登り切った先は急傾斜の稜線上にかなりの積雪が。
踏み跡の無い稜線。硬めの雪で滑落しないよう慎重に進むことになります。
この時期、最後の急登はアイゼンがあった方が良いと思います。
富良野岳山頂で見た360度のパノラマは忘れることができません。
遠く日高山系の美しい山々。
旭岳をはじめとする大雪山系とそれを繋ぐ十勝連峰の縦走路が繋がっている景色。
重量装備をここまで背負ってきた苦労が報われました。
どんなに辛くてもこの瞬間があるから頑張れるというもの。
標高2,000mもの高さでツバメがしきりに鋭い風切り音をたてて飛び交いながら、
虫を追いかけていました。
山頂には30分ほどの滞在時間でしたが、いつか旭岳から富良野岳までを縦走してみたいと思いました。
山頂から来た道を戻るときは、時間をかけて更に慎重に下りました。
富良野岳分岐まで到着するとまずは三峰山を目指します。
ここもまだ雪渓が多く、岩にペイントされているはずの黄色の目印が雪の下に埋まり、
明瞭な登山道とはいえないエリアが多数。
また、地図にはこの一帯で「ヒグマ注意」とありましたが、足跡などの痕跡はありませんでした。
渓流釣りで持ち歩いている「カウンターアソールト(熊スプレー)」を持ってきましたが、
その心配は皆無でした。
三峰山から上富良野岳までは割となだらかで、稜線上の登山道も明瞭。
晴天で遠くからの見通しも良かったです。
上ホロカメットク山の登りはさほどでもありませんが、
下り(十勝岳側)は急傾斜で足場も悪く注意が必要となります。
ここから10分ほどで「上ホロ避難小屋」があります。
当初予定では体力的&時間的に余裕があれば十勝岳まで足を延ばしたいと考えていたものの、
14時に避難小屋に到着した段階で十勝岳までいくのは諦めました。
もっと体力をつけて余裕ができた時にチャレンジしたいと思います。
上ホロ避難小屋はトイレも併設され、非常に使い勝手の良い宿泊地。
テン泊のためにモンベルのステラリッジ1型を持ってきていましたが、
翌日の天候が悪く、風が強いことを再度確認して避難小屋泊りを選択。
本日の利用者はいません。今年になってからの利用者がまだ1名。
2Fを使うことにし、遅いお昼ごはんを頂きます。
スリガラスから入り込む柔らかな日差しが気持ち良く、15時頃にそのままお昼寝。
目が覚めると18時でまだ明るかったので、夕食の準備と楽しみにしていたビール!
ザックが多少重くなろうとも、これだけは楽しみたかったのです。
もちろん小屋横の雪でキンキンに冷やしておきました!
19時頃に就寝したと思います。
深夜、雨と風が小屋全体をうつ音が聞こえるのとは別に、
「ガリガリガサゴソ・・・」という音が至近距離で聞こえて目が覚めました!
急いでヘッデンを点けてみると、翌日の朝食のためにコッヘルの横に準備していた
カレーメシが散乱しています!
パッケージの痕跡をみるとネズミの仕業でした。
すぐに掃除をして、まだ手の付けられていない食糧全てを袋にいれて、
ロープが渡してあるところに結び付けて吊り下げました。
以前、築30年以上経過した私の実家でもネズミが出ていたことがあったので、
山の避難小屋に出没することは当然かもしれません。
ここは自分の不注意。今後しっかり対策したいと思います。
翌朝、5時にスッキリ目が覚めた。
ネズミ事件の被害は拡大しておらず一安心。
外の強風は相変わらずの音で分かります。
早朝5時の避難小屋2Fの室温は6℃。
薄氷が張っていた屋外は0℃前後だったのでしょう。
残っていたおにぎり2個、味噌汁、コーヒーで朝食を済ませ、シュラフを畳んで身支度を整える。
昨日雪渓続きでベチャベチャになったトレッキングシューズは全く乾いておらず、
中まで濡れて冷え切っていました。これも想定外といえば想定外。
快適な一夜を過ごさせてもらった部屋に一礼し、上ホロ避難小屋を後にします。
今日から天候が大きく崩れる予報が出ていたので、そのまま下山です。
小雨と濃いガスの中、上富良野岳分岐を目指して歩き続ける。
前日、避難小屋に到着した時にあれほど疲労困憊していた体が完全復活していました。
十分な食事と睡眠のおかげだったのでしょう。
上富良野分岐。
ここから十勝岳温泉まで一気に下れ・・・と黄色い矢印。
帰りのルート。前半は明瞭な登山道、後半は雪渓続きで踏み抜き多発。ガスは相変わらず。
スタート地点の十勝岳温泉まで2時間ちょうどでした。
スタート地点の駐車場に到着し、
ちょっと休んでからすぐ横の十勝岳温泉凌雲閣へ。
朝8時から営業している日帰り入浴!
露天風呂から大迫力で迫ってくる山そして山。
楽しんだ富良野岳、上ホロカメットク山も見えました。
登山後の十勝岳温泉、サイコーでした!